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“オリンピック”を目指し、eスポーツ連盟とWCAが全面的戦略協力

“オリンピック”を目指し、eスポーツ連盟とWCAが全面的戦略協力

世界的な大手eスポーツ組織「国際eスポーツ連盟(IeSF)」は北京で2016年3月10日、World Cyber Arena(WCA)と全面的戦略協力契約を締結を発表した。WCAとは中国の「Yinchuan International Game Investment」が組織する世界的なeスポーツイベントだ。

今回の発表では、今後はIeSFとWCAが協力して中国のeスポーツ教育システムを確立させ、eスポーツ関連産業のすべてのリンクに焦点を合わせ専門のトレーニングを提供すると語られている。

IeSFはeスポーツ・オリンピックの組織委員会として、eスポーツを支える要素(レフェリー、コメンタリー、プログラム制作、コーチ等)をより”最適化”していくことで、「eスポーツ・オリンピック」の実現を目指す。

急速発展の弊害?問題を抱えるeスポーツ産業

中国のeスポーツ市場は約10年間にわたり急速に発展した一方で、弊害がいくつか発生している。今回の発表では「国際化の遅れ、貧弱な組織と競技種類の多様性の欠如、総合的なイベントの組織力不足、レフェリーの能力差、コメンタリー専門知識におけるむらなど」をその例に挙げている。

実際に中国に限らず、eスポーツ関連で問題視される事例は多い。ここではLeague of Legends(以下LoL)に関する内容で、いくつか各国の例を紹介しよう。

不十分な大会ルール

これは日本のLoLプレイヤーであればご存知の方も多いだろう。今年行われたRiotJP主催の公式リーグ”LJL Challenger Series”の予選において、VPNのアクセスについて事前にルールを決めていなかったという問題だ。

この件では海外からの”替え玉出場”の可能性が問題になった。だがルール整備ができていなかったことにより、結局海外アクセスだったのかVPNを使ったのかはわからずじまいで終わってしまい、プレイヤー達を納得させるだけの判断が下せなかった。

IeSFやWCAの考えを借りて言えば、「他のスポーツと比べて、不十分なルールの制定である」といったところだろうか。

フリーランサーに対する報酬の安さ

今年の5月に予定されているRiot公式世界大会「2016 Mid-Season Invitational(MSI)」だが、キャスターとして出演予定だったChristopher “MonteCristo” Myklesをはじめとした3名が、Riot Gamesからの報酬金額が他のゲームのキャスターと比べ4~7割程度の低いものであったため出演を辞退したという話が話題となった。

これは企業指針の問題だ。むやみに安価な報酬でフリーランサーたちを使い倒せば「eスポーツ・オリンピックの種目にするには経済が上手く回っていない貧弱なゲームタイトル」だといった考えが生まれかねない。

スクリプターやレート上げ代行(Elo Boosting)等の不正行為

これは「プロ選手を目指す若者達をゲーミングハウスで生活させ、Elo Boostingビジネスの労働力として彼らを働かせていた」という話。さらに、Riot KoreaとElo Boostingビジネスをする人達との間に癒着があるのではないかという説も存在する。

この件は法で裁かれるようなわかりやすいものだが、人々の目が届かないところで不正行為が行われることが多い。特にオンラインゲームは誰でも簡単に不正行為ができてしまうため、その数の多さは他のスポーツの比ではない。これでは「健全なスポーツ」とはとても言えないだろう。

成長の影には数々の課題が

成長の影には数々の課題が

e-sportsオリンピック開催に向けた”eスポーツ環境の最適化”

今回IeSFは数々の問題が生まれている原因を「専門的なeスポーツ能力不足だけでなくeスポーツ適格性の欠如のためである」とし、eスポーツ産業全ての人・ものに専門的なトレーニングを提供することでeスポーツをとりまく環境を最適化していく意向を表明した。

今年はまずレフェリーや実況・解説者たちのトレーニングを行い、来年にはコーチの仕方、チーム管理、競技マーケティングなどの広範囲な専門分野のトレーニングを予定している。

日本のeスポーツ産業の行方は?

今回の発表内容は中国内に限定されたものである上、日本(日本eスポーツ協会:JeSPA)はIeSFに加盟していない。

同協会がまだ準備委員会だった時代の記事によると、日本がIeSFに加盟しなかった理由は以下の2点である。

  • 加盟金、運営費用の問題等の資金問題
  • 組織の体制(運営指針等がまだしっかりしていない)

だが、当時と比べれば状況は変化してきている。
今やIeSFは世界的なeスポーツ発展を推し進める団体としての立ち位置を確立しつつあり、金銭的な問題は今後日本のeスポーツ産業の拡大によって自然と解消されていくようにも思える。

そして、たとえIeSFへの加盟を拒み続けるとしても、”eスポーツ後進国”である日本が他国に追いつくためには、積み上がる課題をスピード感をもって解決していくパワーが必要になるだろう。

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ARAM勢。LoLのRedditを漁っては翻訳しています。国語力が低いため文章に多々おかしなところがございますのでご注意ください。
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